おもり校正の重要性について

食の安全性や薬品の安全性が問われる時代

今ほど食の安全性や薬品の安全性が問われる時代は少ないでしょう。食品メーカーや調剤薬局などでは、現場で使われる重量計測器の正確さが問われています。調剤薬局には天秤式の秤が、今でも現役で活躍していたりします。より正確なデジタル計測器に移行している段階ですが、これらのデジタル計測器にしろ、定期的に、計測値の正確さをチェックしなければなりません。口で言うのは実に簡単ですが、このチェックには相当な熟練が必要です。国家が保有している標準計測器に対して、どのくらいの測定誤差があるかを正確にチェックしなければなりません。検査の結果、測定誤差が許容範囲内であれば、JCSS校正ラベルが発行されます。このラベルは現場で使われる重量計測器に貼り付けられていなければなりません。この品質管理のルーツはスイスのジュネーブに本部があるISO国際標準化機構です。

品質管理の手法も時代により変動していきます

その昔は、アメリカで開発されたTQCトータルクオリティコントロールシステムが幅を利かせていました。ところがTQCトータルクオリティコントロールシステムには決定的な欠陥がありました。現場で働く人たちに、積極的に品質管理のお手伝いをしてもらうのですが、時間外に活動をさせられるので、そのぶんの支払いがなかったということです。このような状況ですから、アメリカで開発されたTQCは、その後衰退していくことになりました。その代わりに彗星のように現れたのが、ISO国際標準化機構が提唱するトレーサビリティーという考えです。トレーサビリティーの基本的な考え方は、製品が製造された時点に遡って、全てのデータがチェックできるという優れた仕組みです。重量計量器のおもり校正でも、それは全く同じことがいえます。

その基本はトレーサビリティーです

食品メーカーでも、重量計測器の正確さは定期的にチェックをしなければなりません。しかしもっと深刻なのは、調剤薬局における、おもり校正の正確さです。お薬を調合するときに、これらの重量計測器が使われますが、もしも、おもり校正が正確でないとなればどうでしょうか。これほど人間の体にとって危ないことはありません。ですから計量法によって、細かく、計測の頻度が定められています。その基本はトレーサビリティーです。国家が保有している標準機に対して、どのくらいの測定誤差があるのかを正確にチェックされます。そしてもしも測定誤差が許容の範囲内であれば、その証として、JCSS校正ラベルがもらえるという仕組みです。このラベルはとても重要なもので、現場で使われる計測器に、しっかりと貼り付けられていなければなりません。