おもり校正が必要な理由

今や品質管理の世界標準となってしまいました

JCSS校正は日本独自で発達してきた計測器のキャリブレーション技術です。なぜこのように日本で計測器のキャリブレーション事業が盛んになってきたのでしょうか。それには理由があります。日本も世界標準の品質管理の手法を取り入れる必要に迫られたからです。それはスイスのジュネーブに本部のある ISO 国際標準化機構が推奨する品質管理です。 ISO 国際標準化機構が推奨する品質管理で一番重視されるのはトレーサビリティーです。トレーサビリティーとは製品が製造された時点に遡って製品の品質が確認されなければならないという厳しいルールです。これは今や品質管理の世界標準となってしまいました。このルールは食品製造工場で使われる重量計測器のおもりにも適用されます。

なんでも横文字で書くのが現在の日本の習慣ですが

近年日本で発達した 計測器の校正技術も国際 MRA化が激しいです。なんでも横文字で書くのが現在の日本の習慣ですがMRAとは、Mutual Recognition Agementのことをさします。日本語に翻訳すればそれは多国間の相互承認ということになります。つまり日本で発達した計測器の校正技術を、海外まで水平展開するという考えです。日本で計測器のキャリブレーションを受ければ、それだけで海外でも通用するような仕組みづくりをしているのです。もちろんこれは調剤薬局で使われる計量器のおもりキャリブレーションにも、適用されます。そのためには MRA化をしなければなりません。これらの枠組みに参加している認定機関同士で、その価値を認めることから始まります。MRA 認定がされるかどうかはひとえにNITE の審査によります。 NITEの審査に合格すれば、日本の計測器の校正認定機関も、国際相互承認をされていることになります。そのためにはいくつかの厳しい条件をクリアしなければなりません。現在国際相互承認の枠組みとして考えられている組織には二つがあります。ILAC（国際試験所認定協力機構）、APAC（ アジア太平洋認定協力機構 ）の二つの組織です。

計測器のキャリブレーション事業については

しかしながら今後はこれと同じような組織が続々と MRAに参入してくることが考えられます。これから日本の計量器の校正事業はインターナショナル時代を迎えようとしています。そのメリットの大きさは計り知れません。日本国内で計測器の校正を受けるだけで、その計測器を世界中のどの国に持って行っても、そこで使えるようにできるからです。そのメリットは大変大きいということができます。日本だけではありません。世界各国がそのような流れですから、日本だけ何もしないというわけにはいきません。これからは日本も計測器のキャリブレーション事業については MRA 化を推進すべきではないでしょうか。調剤薬局で使われる計量器のおもりのキャリブレーションが注目されてきています。